風俗営業許可要件
風俗営業の許可を受けるには、下記の3つの要件を満たす必要があります。
1 人的要件(欠格事由)
2 営業所の場所的要件
3 営業所の構造的要件
1 人的要件(欠格事由)
第1の要件は、許可を受けようとする者(法人の役員、個人事業主本人など)が欠格要件に該当しないことが必要です。
1 成年被後見人、被保佐人又は破産者で復権を得ない者
2 1年以上の懲役若しくは禁錮の刑に処され、又は次に掲げる罪を犯して1年未満の懲役若しくは罰金
の刑に処され、その執行を終わり、又はその刑の執行を受けなくなった日から5年を経過しない者
イ 風営法第49条(無許可営業等)又は第50条第1項(構造設備の未承知変更等)の罪
ロ 刑法第174条(公然わいせつ) 、第175条(わいせつ物頒布)、第182条(淫行勧誘)、第185条(賭博)、
第186条(常習賭博及び賭博場開張等図利)、第224条(未成年者略取及び勧誘)、第225条(営利又
はわいせつの目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、第226条(所在国外移送目的略
取及び勧誘)、第226条の2(第3項については、営利又はわいせつの目的に係る部分に限る。以下こ
の号において同じ。)、第226条の3(被略取者等所在国外移送)、第227条第1項(同法第224条、第
225条、第226条、第226条の2又は第226条の3の罪を犯した者を幇助する目的に係る部分に限る。以
下この号において同じ。)若しくは第3項(営利又はわいせつの目的に係る部分に限る。以下この号に
おいて同じ。)又は第228条(同法第224条、第225条、第226条、第226条の2、第226条の3又は第227
条第1項若しくは第3項に係る部分に限る。)の罪
ハ 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律第3条第1項第5号(常習賭博)又は第6号
(賭博場開張等図利)又は第6条第1項(殺人)及び第2号(営利目的等略取及び誘拐)の罪
ニ 売春防止法第2章(売春の勧誘・周旋、等)の罪
ホ 児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第4条から
第8条まで(児童買春・周旋、等)の罪
ヘ 労働基準法第117条、第118条第1項(同法第6条又は第56条に係る部分に限る。)又は第119条第1
号(同法第61条又は第62条に係る部分に限る。)(これらの規定を船員職業安定法又は労働者派遣
事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和60年法律第88号)の規定
により適用する場合を含む。)の罪
ト 船員法第129条(同法第85条第1項又は第2項に係る部分に限る。)又は第130条(同法第86条第1項
に係る部分に限る。)(これらの規定を船員職業安定法の規定により適用する場合を含む。)の罪
チ 職業安定法第63条の罪
リ 児童福祉法第60条第1項又は第2項(同法第34条第1項第4号の3、第5号、第7号又は第9号に係る部
分に限る。)の罪
ヌ 船員職業安定法第111条の罪
ル 出入国管理及び難民認定法第73条の2第1項の罪
ヲ 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律第58条の罪
3 集団的に、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為で国家公安委 員会規則で
定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者
4 アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚醒剤の中毒者
5 第26条第1項の規定により風俗営業の許可を取り消され、当該取消しの日から起算して 5年を経過しな
い者(当該許可を取り消された者が法人である場合においては、当該取消し に係る聴聞の期日及び場
所が公示された日前60日以内に当該法人の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに
準ずる者。以下この項において同じ。) であつた者で当該取消しの日から起算して5年を経過しないも
のを含む。)
6 第26条第1項の規定による風俗営業の許可の取消処分に係る聴聞の期日及び場所が公示 された日
から当該処分をする日又は当該処分をしないことを決定する日までの間に営業を廃止したことによる
許可証の返納をした者(風俗営業の廃止について相当な理由がある者 を除く。)で当該返納の日から
起算して5年を経過しないもの
7 前号に規定する期間内に合併により消滅した法人又は営業を廃止したことによる許可証の返納をした
法人(合併又は風俗営業の廃止について相当な理由がある者を除く。)の前号の公示の日前60日以内
に役員であった者で当該消滅又は返納の日から起算して5年を経過しないもの
7の2 第6号に規定する期間内に分割により同号の聴聞に係る風俗営業を承継させ、若しくは分割により
当該風俗営業以外の風俗営業を承継した法人(分割について相当な理由がある者を除く。)又はこれら
の法人の同号の公示の日前60日以内に役員であつた者で当該分割の日から起算して5年を経過しな
いもの
8 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者。ただし、その者が風俗営業 者の相続人で
あって、その法定代理人が前各号及び次号のいずれにも該当しない場合を除く ものとする
9 法人でその役員のうちに第1号から第7号の2までのいずれかに該当する者があるもの
2 営業所の場所的要件
用途地域の関係
都市計画法で定めた用途地域ごとに、建築できる建築物の用途を下表のように定めています。
第 一 種 低 層 住 宅 専 用 地 域
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第 二 種 低 層 住 宅 専 用 地 域
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第 一 種 中 高 層 住 宅 専 用 地 域 |
第 二 種 中 高 層 住 宅 専 用 地 域 |
第 一 種 住 居 地 域
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第 二 種 住 居 地 域
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準 住 居 地 域
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近 隣 商 業 地 域
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商 業 地 域
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準 工 業 地 域
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工 業 地 域
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工 業 専 用 地 域
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第1号営業 (社交飲食店) | × | × | × | × | × | × | × | △ | ○ | ○ | × | × |
第2号営業 (低照度飲食店) | × |
× | × | × | × | × | × | × | ○ | ○ | × | × |
第3号営業 (区画席飲食店) | × | × | × | × | × | × | × | × | ○ | ○ | × | × |
第4号営業 (マージャン店、パチンコ店、等) | × | × | × | × | × | △ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
第5号営業 (ゲームセンター、等) | × | × | × | × | × | △ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
深夜酒類提供飲食店 | × | × | × | × | △ | △ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
保全対象施設までの距離
保全対象施設からみた営業制限地域(地域区分に応じた距離制限)
施 設 |
第1種地域 | 第2種地域 | 第3種地域 | 第4種地域 | 第5種地域 |
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◆都市計画法に規定する次の地域 |
第1種、第3種、第4種、第5種以外の地域
|
都市計画法に規定する商業地域(第4種、第5種地域を除く)
|
◆さいたま市大宮区宮町4丁目の一部 |
さいたま市大宮区中町1丁目及び2丁目 |
|
学校(大学以外のもの) |
100メートル | 70メートル | 70メートル | 50メートル | |
1 大学 |
70メートル |
50メートル | 50メートル | 30メートル |
構造設備の基準
第1号営業
1 客室の床面積は、料理店(和室)は1室9.5u以上、その他の社交飲食店については1室16.5u以上で
あることが必要です。ただし客室の数が1室のみの場合はこれらの数値に満たなくてもよいとされます。
2 客室の内部が外部から容易に見通すことが出来ないものであること。
3 客室の内部に見通しを妨げる設備等を設けないこと。
4 善良の風俗等を害するおそれのある写真、広告物、装飾等の設備を設けないこと。
5 客室の出入に施錠の設備を設けないこと。
6 営業所内の照度が5ルクス以下とならないように維持されるため必要な構造又は設備を有すること。
7 騒音又は振動の数値が、条例で定める数値に満たないように維持されるために必要な構造又は設備
を有すること。
第2号営業
1 客室の床面積は、1室が5u以上であること。
2 客室の内部が外部から容易に見通すことが出来ないものであること。
3 客室の内部に見通しを妨げる設備等を設けないこと。
4 善良の風俗等を害するおそれのある写真、広告物、装飾等の設備を設けないこと。
5 客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。
6 営業所内の照度が5ルクス以下とならないように維持されるため必要な構造又は設備を有すること。
7 騒音又は振動の数値が、条例で定める数値に満たないように維持されるため必要な構造又は設備を
有すること。
第3号営業
1 客室の床面積が、1室が5u以下であること。
2 客室の内部が外部から容易に見通すことが出来ないものであること。
3 善良の風俗等を害するおそれのある写真、広告物、装飾等の設備を設けないこと。
4 客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。
5 営業所内の照度が10ルクス以下とならないように維持されるため必要な構造又は設備を有すること。
6 騒音又は振動の数値が、条例で定める数値に満たないように維持されるため必要な構造又は設備を
有すること。
第4号営業
1 客室の内部に見通しを妨げる設備等を設けないこと。
2 善良の風俗等を害するおそれのある写真、広告物、装飾等の設備を設けないこと。
3 客室の出入り口に施錠の設備を設けないこと。
4 営業所内の照度が10ルクス以下とならないように維持されるため必要な構造又は設備を有すること。
5 騒音又は振動の数値が、条例で定める数値に満たないように維持されるために必要な構造又は設備
を有すること。
6 パチンコ店遊技機、回胴式遊技機、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機等を設置して客に遊技をさ
せる営業にあっては、当該営業の用に供する遊技機以外の遊技設備を設けないこと。
7 パチンコ店及び遊技の結果に応じて客に賞品を提供して遊技をさせる営業にあっては、営業所内の客
の見やすい場所に商品を提供する設備を設けること。
第5号営業
1 客室の内部に見通しを妨げる設備等を設けないこと。
2 善良の風俗等を害するおそれのある写真、広告物、装飾等の設備を設けないこと。
3 客室の出入り口(営業所外に直接通ずるものを除く)に施錠の設備を設けないこと。
4 営業所内の照度が10ルクス以下とならないように維持されるため必要な構造又は設備を有すること。
5 騒音又は振動の数値が、条例で定める数値に満たないように維持されるために必要な構造又は設備
を有すること。
6 遊技料金として紙幣を挿入することができる装置を有する遊技設備又は客に現金若しくは有価証券を
提供するための装置を有する遊技設備を設けないこと。
深夜酒類提供飲食店
1 客室の床面積が9.5u以上あること(ただし、客室が1室の場合を除く)。客室が2室以上ある場合は、
各々の客室が9.5u以上であることが必要です。
2 客室の内部に見通しを妨げる設備等を設けないこと。
3 善良の風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾等の設備を設けないこと。
4 客室の出入り口に施錠の設備を設けないこと。
5 営業所内の照度が20ルクス以下とならないこと。
6 騒音・振動の数値が、条例で定める数値に達しないこと。